今月のポイント:熱中症・熱中症予防の知識を身につけましょう!

・2018年の熱中症による職場の死傷者数は前年比で2倍以上に増加しています。
・重症化により、最悪の場合は死に至ることもあります。
・熱中症・熱中症予防を正しく理解したうえで、事前対策が必要になります。

熱中症による死傷者の傾向

2018年の熱中症による死亡者数は28名、死傷者数(休業4日以上の業務上疾病者の数)は、1,178名となり、前年(2017年)の熱中症による死亡者・死傷者数の2倍以上に増加しています。2018年の夏の気候を振り返ると、平均気温は東日本で+1.7℃と1946年の統計開始以降で最も高く、熊谷で41.1℃の歴代で最も高い日最高気温が記録されました。また、台風や前線などにより全国各地で大雨が発生しました。
熱中症は、その名の通り、体の熱が異常に上昇することによって発症します。このため、体の熱を高まりやすくする気温や湿度の上昇などは熱中症に罹患しやすく、2018年の夏は熱中症になりやすい気候であったといえます。
また、熱中症による時間帯別の状況では、14~16時台での発症が多く、気温が高い状況で死傷者が発生していることがわかります。

職場における熱中症による死傷者の推移
熱中症による時間帯別死傷者数(平成26~30年計)
(出典:厚生労働省のデータをもとにMS&ADインターリスク総研で作成)

熱中症の事前対策

熱中症の事前対策は多様な方策が推奨されていますが、ポイントを5つ抽出してみました。
特に①充分な睡眠は大切で、就業前にしっかりとした体力をつけておく、体調を整えておく、という前提があって事前対策が成立する、と理解しましょう。
②の朝食はエネルギー充填とともに、塩分を保有しておくという意味合いも含まれています。

(就業前)①充分な睡眠②朝食
(就業中)③水④塩⑤休憩

塩の補給が必要なワケ

熱中症対策には一定量以上の水分を体内に保有しておくことが必要です。人間の体には塩分と水分の比率を一定に保つ自動調節機能が備わっています。汗で塩分が排出されてしまうと、いくら水だけ補給しても、体内の塩分に見合った比率以上の水分は排出されてしまい、必要な水分が保有できなくなってしまうことになります。水分補給の際には、塩飴をなめる、塩分入りのスポーツドリンクを飲む等、塩分補給を意識した対策が必要です。

 

 

執筆者情報

資料作成:MS&ADインターリスク総研株式会社

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