今回の改正の目玉は以下の2つです。

・認知機能検査の変更
・違反歴のあるドライバーには実車による試験が義務化

道路交通法の改正

昨年6月、道路交通法の改正が決まりました。
そこで高齢ドライバーの免許更新に新たな仕組みが採用になることが決まり、今回、有識者会議でまとまった最終報告が公表されました。75歳以上の皆さんに関わる大きな問題です。施行までには多少の修正はあると思いますが、今から心に留めて、日々の運転を見直してください。

免許更新時の運転技能検査について

更新までの3年間に、11類型の違反をし、反則金を支払ったドライバーは、まず実車による試験を受けることになります。
合格ラインは70点以上です。免許の有効期限までに合格しないと、更新は出来ません。

対象者は、今までの分析で、約15万人の方が該当します。試験では、右折の際、反対車線に出るなど、逆走と判定される場合や、赤信号を無視した場合は、減点が40点となるので、一発で不合格です。その他、一時停止や右左折、段差を超える際のペダルの踏み替えなど5つの課題を確認されます。
事前の調査では、22.9%のドライバーが不合格でした。15万人で試算すれば、3万5千人程度の不合格者が出そうです。もちろん、何度も受検できますから、2回目、3回目に合格できる方も出てきます。そういう不安をなくすためにも、今から、一時停止ではしっかり止まる、信号をよく見る、などこれまでに身についた運転の癖をなくす努力始めましょう。

また、70歳以上や違反歴のないドライバーも、実車による指導はあります。合否には関係ありませんが、採点結果を言われますから、謙虚に受け止め、日々の安全運転に生かしてください。もし、点数が低ければ、新設されるサポカー免許(限定免許)に移行することも一考の価値ありです。

2022年(予定)道路交通法改正の詳細
出典:警察庁Webサイト高齢運転者対策・第二種免許等の受験資格に関する有識者会議調査研究報告書(2021年3月)

執筆者情報

記事の作成・編集:平塚 雅之氏 / 特定非営利活動法人 高齢者安全運転支援研究会 事務局長

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