企業版ふるさと納税の活用事例をご紹介します!

【事例】岡山県瀬戸内市 寄付を活用した国宝の購入/シビックプライドの醸成
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日本刀の聖地とも呼ばれる岡山県瀬戸内市では、全国の支援者からの寄付を活用して国宝として認定されている刀剣_山鳥毛(さんちょうもう)を購入。 企業版ふるさと納税で、154件総額3億1千万円の寄付を集めており、大臣表彰を受賞しました。

企業版ふるさと納税に関わる大臣表彰式典にて大臣表彰を受賞!

令和2年度の優良事例を表彰する式典が、2021年2月1日に執り行われました。
本年度の表彰では、下記、3自治体2企業が表彰されました。
○岡山県瀬戸内市 ○埼玉県深谷市 ○岐阜県飛騨市
○株式会社鹿児島銀行 ○株式会社ホクリク
冒頭、坂本大臣(一億総活躍担当 まち・ひと・しごと創生担当 内閣府特命担当)より、 「企業版ふるさと納税は、新たな民間資金の流れを作り、地方創生をさらに加速させる意味がある」と言った趣旨の力強いコメントがありました。
今回は、特に全体設計が練られており、他の地域の模範となるプロジェクトとして、 岡山県瀬戸内市の「山鳥毛里帰りプロジェクト」について、ご紹介します。 下図は、筆者がプロジェクト全体をまとめた図になります。

プロジェクトのポイント・着眼点

①寄付金額/寄付件数

企業からの寄付は、154件、3億1千万円以上となっており、事例として最大規模の支援数です。

②市長の熱意

鎧を来た市長の演武や、刀にまつわる講演会や記者会見など、様々な場所で登場し、 また企業にも市長自らが説明をしたそうです。特設サイトなどを見て、すぐに伝わってきます。

③庁内の体制

専門のプロジェクトチームを組成し、全庁体制で取り組んでいたそうです。クラウドファンディングページの寄付 受入額が増えていく様子を、市の職員全員が自発的に確認する空気感だったようです。

④住民・支援者の協力

イベント開催の際には、市内外の多くの支援者が情報発信やイベント運営に関わったそうです。 しかし、ファンドレイジング開始当初は、反対派の方も多く色んなメディアで批判にもさらされたようです。
市の職員の熱意と、市内外の多くの支援者の方の協力によって、少しずつ空気が変わっていたということです。

⑤寄付特典(参加感、名誉感、プロモーション効果など)

寄付してよかったと思えるコミュニケーションの設計が徹底されており、
参加者(寄付者)にポスターやチラシをお渡しし、イベントに積極的に巻き込んだり、一口佩刀や名誉館長の 特典を付与したりすることで、「参加感、名誉感」や企業としての「プロモーション効果」などが生まれたようです。

寄附をした自治体とWin-Winの関係を築き、社としてのメリットを検討できると最善です。
失敗しない社会貢献のために、ぜひ上記のようなポイントでも検討してみてください。
今後、活用が進む企業版ふるさと納税の受入れに向けて、準備はお済でしょうか。
全国で様々な優良事例が出てきていますので、ぜひ他の自治体の事例なども研究してみてください。
カルティブとしても、多くの自治体が内部体制を整えられるようオンラインセミナーを無料開催しております。
岡山県瀬戸内市では、今も複数のプロジェクトで寄付募集を行っており、全国の企業とつながれるよう取組みを進めております。 下記のページより現在募集中のプロジェクトもご覧いただき、先進的な取り組みを感じてみてください。

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参考:制度紹介については、『企業版ふるさと納税紹介ページ』にてご確認ください。
ページはこちら 

執筆者情報

記事の作成・編集:株式会社カルティブ 小坪拓也

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