異例の措置として令和4年4月と令和4年10月の2回に分けて段階的に引き上げられます。そのため、年度更新手続きや令和4年10月の給与計算で変更点があります。

●保険料率引き上げの背景
新型コロナウイルス感染症の世界的流行を受け、国内でも緊急事態宣言が発令されたことに伴い、雇用に大きな影響が及びました。雇用調整助成金、失業給付金の財源確保や令和4年4月1日より段階的に施行される育児休業法改正に伴い、育児休業給付金の申請が増加することが見込まれることから雇用保険料率の引き上げになったと考えられます。

●雇用保険料の段階的引き上げ
雇用保険料率が2段階で引き上げられます。
1段階目　令和4年4月：事業主負担分のみ引き上げ
2段階目　令和4年10月：事業主及び被保険者負担分の引き上げ

●引き上げによる注意事項
労働保険料の年度更新では、確定保険料と概算保険料に係る雇用保険料率が異なります。概算保険料の算出の際には料率変更を考慮する必要がございます。
令和4年10月には、被保険者負担分の雇用保険料も引き上げられます。年度途中ですが給与計算の設定を変更する必要がございます。

今後の展望

新型コロナウイルス感染症による雇用への影響が今後も続く可能性があり、雇用保険財政の安定的な運営を確保し、予期せぬ景気変動に伴う雇用情勢への対応が必要となることから、今後も保険料率が据え置きまたはさらに引き上げられることも考えられます。