デジタルの力を活用し、地方の社会課題解決を目指す自治体や民間の優れた取組を表彰するデジ田甲子園。デジタル田園都市国家構想交付金などを活用しているプロジェクトだけが対象になるわけではなく、幅広い取り組みを幅広く募集し、特に優れたものを内閣総理大臣賞として表彰しています。

ここでは、国がDigi田甲子園2023を様々な表現で紹介や募集を行っているので、それぞれの媒体や表現、ポイントなどをまとめながら、Digi田甲子園2023(デジ田甲子園2023)への挑戦に向けた参考にしていただければと思います。

デジ田甲子園2023募集概要

デジ田甲子園2023募集概要では、「期間」「募集対象」「募集取り組み」「部門/選考方法」「応募方法」など端的にまとまっています。細かい情報はありませんが、デジ田甲子園の取り組みの全体像をつかむうえで分かりやすいレベルです。

以下のように取組の具体的な分野イメージとして、表でまとまっています。

出典:デジ田甲子園2023募集概要より抜粋

デジ田甲子園2023募集概要

『デジ田甲子園2023』チラシ

チラシという形で情報が出されていますが、とてもよく情報がまとまっているのがデジ田甲子園のチラシです。「スケジュール」「募集対象」「表彰部門」「募集取組」「応募方法」「評価のポイント」「応募にあたっての注意事項」「去年度の受賞事例」などが2ページで紹介されています。

表彰に関する記載の中で、「他の地域での導入が期待される優良事例について、取り組みの横展開を促進するため、デジタル田園都市国家構想ウェブサイトに 「メニューブック」として掲載し、広く発信する予定です。」とあり、実際に表彰して終わりではなく、表彰後の活用に向けた国の取り組みについても情報として記述されています。

『デジ田甲子園2023』チラシ

政府広報オンライン(動画)

政府広報オンラインの「Digi田甲子園2023 参加募集」篇では、以下をポイントに上げています。

・高校生のためのAI教育
・高齢者の移動支援
・離島でのeモビリティによる商品配達
・酪農DX
・子育て支援
・行政窓口の利便性の向上

「Digi田甲子園2023 参加募集」篇

「Digi田(デジデン)甲子園」開幕にあたっての総理メッセージ

デジ田甲子園2023の開幕にあたっての岸田総理のメッセージ動画が掲載されています。その動画では以下がポイントとして語られています。

・岸田内閣が掲げる新しい資本主義の主役は地方
・人口減少、産業空洞化などの地域課題をデジタルの力で解決
・農作業現場でのドローン活用による生産性の向上
・人手不足をロボットによる配送で解決
・インターネットを活用した離島地域での双方向遠隔教育

「Digi田(デジデン)甲子園」開幕にあたっての総理メッセージ

Digi 田(デジでん)甲子園 2023 募集要項

デジ田甲子園2023の募集要項は8月4日に出ています。詳細かつ網羅的に情報が出ていて、具体的な分野として以下をあげています。

①医療、介護、健康 …遠隔診療、介護ロボット、データヘルス

②教育、子育て …遠隔教育、デジタルを活用した教材、母子保健、子どもの見守り

③交通、物流 …自動運転・デマンド交通、ドローン物流、MaaS

④企業の生産性向上 …中小・中堅企業 DX、就労環境の改善、スタートアップの支援

⑤農林水産業、食関連 …スマート農林水産業、デジタルを活用した食品開発・販路開拓

⑥観光、文化、娯楽 …観光アプリ、デジタルアート製作、文化の情報発信

⑦防災、安心・安全の確保 …罹災時の状況把握、平時のコミュニティ形成・見守りサービス

⑧グリーン社会の形成 …脱炭素につながる取組 ⑨誰一人取り残されない社会 …高齢者・障がい者等のデジタルデバイド対策

しかし、「記載していない分野の応募も可能です」と明記していて、分野を問わずデジタルの活用により地域の個別課題を実際に解決し、住民の暮らしの利便性と豊かさの向上や地域の産業振興につながっている取組を求めています。

評価ポイントなども記載されていますので、応募する前にしっかりチェックを忘れずに。

Digi 田(デジでん)甲子園 2023 募集要項

Digi 田(デジでん)甲子園 2023 応募フォーム

ユーザー登録が必要です。ユーザー登録によりユーザーの領域ができるため、応募内容の一時保存の機能や修正など行うことができます。

Digi 田(デジでん)甲子園 2023 応募フォーム

あいおいニッセイ同和損保の「デジタル(テレマティクス技術)を活用した新たな交通安全対策」のデジタル活用の取り組みが、前回の冬のデジ田甲子園で優勝しています。

防災、安心・安全の確保として、テレマティクス技術によりドライバーの運転データを取得し、危険運転エリアを示す「交通安全マップ」を作成。取得したデータを活用し、事故実績に基づく事後対応ではなく、危険運転エリアに対する先手先手の対策を行うことで、事故の未然防止を目指すものです。

令和4年度「冬のDigi田甲子園」結果発表ページ

こういった取り組みを通じて、既存の取り組みと比較してデジタルの活用が選択肢として増えることが地域を豊かにしていくと考えます。

※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます

執筆者情報

著者 株式会社カルティブ 代表取締役 池田 清

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