「まだ〇〇したい」「そっちじゃなくてあっちに行きたい」「コレがほしい!!」
さまざまな理由で道端や商店で泣き叫び、地べたに倒れこんで訴える子どもに困ってしまった経験や困っている保護者を見かけた経験が、皆さんあるのではないでしょうか。大きな声で叫んだり、その場からテコでも動かなかったり・・・当事者にとっても、周りで見ている人にとってもどうしようもないこの状況、「ちょっと一声・ ・ ・ 」ができるだけで解決の糸口が見えるかもしれません♪

どうして起きる?~癇癪~

届かぬ思いを必死に訴えるため、子どもたちは全身で「伝えよう」とします。特にことばがまだ未熟な低年齢の子供たちや発達がゆっくりで表現の手段が少ない子どもにとっては、コミュニケーションがうまくいかないことはとてもストレスです。
言いたいことがあるのに届かない、伝わらないという思いは、徐々に「伝えたい気持ち」を超えて、イライラむかむかに変わってしまい、爆発してしまいます。

癇癪のなにが悪い?

周囲も気にせず、暴走しつづけてしまう「癇癪」。場面が許せば、「納得いくまで怒らせておけばよい」という対処もできるかもしれません。しかし、時間にゆとりがない・周囲に迷惑・危険な場所など、放っておくわけにはいかない場面で起きることも多々あります。

このような場面の影響は、暴れている本人にとっては関係ないものの、保護者にとっては「焦り」や「不安」につながります。ストレスとストレスがぶつかり合うと、状況はますます混沌を極め、思いがけない「リスク」を生むこともあります。

癇癪を収めるには・・・

①しっかり思いが伝わることで安心する → 目的が達成される(または納得する)
②ひとしきり不満を発散して気持ちをすっきりさせる → 何を怒っていたのか忘れてしまう
③気持ち・場面を切り替える → 目先の目的や「注意」が切り替わる

などの様々な対処法がありますが、いずれにしても「保護者が冷静に判断できる状況」が必要です。

地域や周囲のあたたかい声かけの「輪」が子育てに「和」を生む

執筆者情報

株式会社東京リハビリテーションサービス
言語聴覚士 堀川 由樹子

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