はじめに

◆令和5年5月8日より、新型コロナウイルス感染症(COVID-19) (※以下コロナ)は「新型インフルエンザ等感染症」(いわゆる2類相当)から「5類感染症」に位置づけられました。基本的感染対策については、行政が様々な要請・関与をしていく仕組みから、 「個人の選択を尊重し、国民の皆様の自主的な取り組みを基本とする」と変わりました。また、5類になったことで、子どもの夏風邪が急増しています。その原因と対策を一緒に考えてみましょう。

コロナが5類になって変わったこと

  1. マスク着用は個人の判断にゆだねることになりました
  2. 行動制限の要請がなくなり、濃厚接触者の考え方もなくなりました
  3. 外来医療費・入院医療費・検査費が自己負担となります
    ※子どもに関しては、これまで通り自己負担分の医療費の公費助成が適用されます。
    ※コロナワクチンはこれまで通り無料です。
  4. コロナ患者を診療出来る医療機関が増えます

コロナが5類になって、子どもの夏風邪が急増中

夏風邪とは?
「ヘルパンギーナ」「アデノウイルス感染症」「胃腸風邪」「手足口病」や、「RSウイルス」などです。
「RSウイルス」も「ヘルパンギーナ」も5月上旬から急増しており、国立感染症研究所が取りまとめた「RSウイルス」の報告者数は、前年比で約10倍、「ヘルパンギーナ」の報告者数は、前年比で40倍以上に上っています。
「RSウイルス」も「ヘルパンギーナ」も乳幼児を中心に流行する感染症です。
「RSウイルス」は、発熱や鼻水、せきなどの呼吸器症状が出現します。基礎疾患が無くても重症化する恐れがあるので注意が必要です。
一方「ヘルパンギーナ」は発熱の他、のどのが赤く晴れて発疹がが出るのが特徴です。治療については、直接ウイルスを倒す薬はないので、対症療法となります。

夏風邪が拡がりを見せているのは「免疫の低下」が原因!?
 3年間のコロナ渦による『免疫の低下』が原因ではないか?と言われています。
新型コロナが流行し始めてから3年くらいの間、インフルエンザも含めて色々な感染症が全くと言って良いほど流行りませんでした。そのことによって、小さい子どもたちが免疫を獲得出来なかった可能性があるということです。

免疫力アップのために家庭内でできること
 ・1日3食、バランス良く食べる
 ・適度に体を動かし、外遊びで太陽の光を浴びる
 ・しっかり眠る
 ・親子のコミュニケーションを増やす

夏風邪に罹らないように免疫力を上げるためには、日頃からの家庭内の過ごし方が重要です

執筆者

澤村 清美 (看護師)

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