デジタル田園都市国家構想交付金の地方創生推進タイプは、地域再生法に基づき、地方公共団体が策定した地方版総合戦略に位置付けられ、地域再生計画に記載された先導的な取組や施設整備等を安定的かつ継続的に支援する仕組みです。

デジタル田園都市国家構想基本方針においても、いくつかの事例とともに地方創生推進タイプが語られています。

『地域の特色を活かした分野横断的な支援』として、デジタル田園都市国家構想による地方活性化に向け、地域再生法（平成17年法律第24号）に基づく法定交付金として、地方公共団体の取組を安定的かつ継続的に支援する枠組みを維持するとともに、所要額の確保及び必要な見直しを行い、地方公共団体が地方版総合戦略に基づき行う先導的な事業を複数年度にわたり支援するとしています。

『未来技術の活用による地方創生の推進』として、未来技術を活用した地方創生の取組の普及展開に向け、最新の技術動向や選定事業などの取組の好事例についても情報発信を行うなど、広く支援を行うものであり、このうち、様々な課題を乗り越え、未来技術を活用した新たな社会システムづくりにチャレンジする取組であって、全国的なモデルとなり得るものについては地方創生推進交付金Society5.0タイプによる支援を行うとされています。

地域における多文化共生の推進として『地方公共団体による外国人材受け入れの取組の横展開』について、デジタル分野をはじめとした高度外国人材を含む外国人材の受入支援や共生支援などの優良事例の収集・横展開を行い、地方公共団体の自主的・主体的で先導的な取組について、引き続き地方創生推進交付金により積極的に支援するとされています。

デジタル田園都市国家構想交付金の地方創生推進タイプは制度として、「先駆型」「横展開型」「Society5.0型」「プロフェッショナル人材事業型」「移住・起業・就業型」「地方創生整備推進型」「地方大学・地域産業創生交付金」が存在します。その中でも今回は、「先駆型」「横展開型」「Society5.0型」について内容を説明します。

先駆型

事業期間：5年間
申請件数：先駆型・横展開型合わせて都道府県6件、中枢中核都市5件、市町村4件
交付金額補助率：補助率：1/2
　国費：都道府県3.0億円、中枢中核都市2.5億円、市町村2.0億円
デジタル社会の形成への寄与：事業内容に含めることが申請要件
マイナカード交付率：デジタルを主内容とするデジタル実装のための計画策定、開発・実証等を主内容とする事業は、採択にあたりカードの交付率を勘案
マイナカード利活用：カードの利活用を含む場合は加点
地域間連携：一定の地域間で連携して行う事業は審査において加点
第一期頑張った自治体へのインセンティブ措置：申請上限件数の緩和(別枠の設定) あり

横展開型

事業期間：3年間
申請件数：先駆型・横展開型合わせて都道府県6件、中枢中核都市5件、市町村4件
交付金額補助率：補助率：1/2
　国費：都道府県1.0億円、中枢中核都市0.85億円、市町村0.7億円
デジタル社会の形成への寄与：事業内容に含めることが原則として申請要件

マイナカード交付率：デジタルを主内容とするデジタル実装のための計画策定、開発・実証等を主内容とする事業は、採択にあたりカードの交付率を勘案
マイナカード利活用：カードの利活用を含む場合は加点
地域間連携：一定の地域間で連携して行う事業は審査において加点
第一期頑張った自治体へのインセンティブ措置：申請上限件数の緩和(別枠の設定)あり

Society5.0型

事業期間：5年間
申請件数：制限に関する記載なし
交付金額補助率：補助率：1/2　国費：3.0億円
デジタル社会の形成への寄与：事業内容に含めることが申請要件
マイナカード交付率：現状交付率全国平均以上を申請要件
マイナカード利活用：カードの利活用を含む場合は加点
地域間連携：一定の地域間で連携して行う事業は審査において加点

地方創生推進タイプは地方創生拠点整備タイプと合わせて、事業設計などについて、年間を通じて国は自治体の相談を受け付けています。また、ファイル形式などの様式や相談方法オンライン／オフラインメールなども自由とし、その計画の精度もコンセプトや立案途中の計画でもよいというくらい間口を広げ、多くの自治体から申請がしやすい環境づくりをしています。多くの申請は、事前相談に関する期間などに制限がほとんどで、フォーマットなどが決まっていることが多いため、こういった姿勢に非常に好感触を持っています。

令和4年度は、第2回の募集は5月11日から行っていました。今後の地域のためにも多くの地域で検討されることを願っています。

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