お役立ち情報
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◆【こんなことがありました】── ある園での午後の避難訓練から 5歳のBちゃんは、担任が靴の着脱を介助している間、廊下の隅で約20秒泣き止んだまま動けませんでした。補助に入っていた先輩保育士が駆け寄り、両手をそっと添えて抱きかかえ、外まで連れて出ましたが、点呼の列では担任の服を握りしめたまま離れませんでした。 |
◆「動けない理由」を4つの視点で整理する
「なぜ動けなかったのか」は、一つの原因ではありません。感覚・理解・身体・安心——4つの視点で記録し、刺激の減らし方・伝え方・移動方法・付き添う職員を毎回決めていきます。
【感覚】警報音、防災頭巾、暗さや煙を怖がる
【理解】急な指示や経路変更が分からず、見通しを持てない
【身体】階段、長距離移動、靴の着脱、避難車への乗降が難しい
【安心】担当職員が見えない、人混みや周囲の緊張で不安が高まる
◆条件を変えると、計画の弱点が見えてくる
経路・人員・連絡・時間——訓練の条件は毎回少しずつ変わります。月ごとに1つだけ条件を変えながら、「どこで止まるか」「何が困るのか」を確かめます。前月の計画がそのまま通用する前提は捨てましょう
【時間・活動】午睡中、食事中、トイレ中、園庭遊び中
【経路】通常の出入口が使えない、階段を使う、第二避難場所へ移動する
【人員】担当者が欠勤、応援職員が入る、少ない人数で対応する
【連絡】停電で放送が使えない、電話がつながりにくい、雨天や寒さが重なる
◆個別の支援と園全体の動きを確認する
気になる子一人ひとりへの支援を考えることが、園全体の動き方の改善に直結します。チェックリストと振り返りで止まった場面を見直しましょう。
☑ 警報音で固まる、逃げる、耳を塞ぐ子はいませんか?
☑ 階段や別経路を安全に移動できますか?
☑ 支援する職員と、不在時の代替者は決まっていますか?
☑ 写真・絵・短い言葉で避難行動を伝えられますか?
【5分ミーティング】気になる子と場面を一つ選び「困るサイン」「有効な声かけ・道具」「担当者」の記録を!
安全な環境とは、単に「危険なものが置かれていない環境」ではありません。そこで過ごす子どもが、どのように動き、何を考え、周囲の物をどう使うのか。子どもの発達と行動まで想像しながら環境を見ることが、事故を防ぐ大切な視点になります。今回の事例をきっかけに、先生方も一度「子どもになったつもりで園内を歩いてみる」のはいかがでしょうか。
◆「止まる場面」を、支援方法・担当・環境の改善に!◆
止まった場所/支援が必要だった子/使えなかった物品/役割の重なり——4つの記録を入口に、
毎月の訓練に1つずつ反映し、小さな改善を積み重ねましょう。
執筆:八重樫 貴之(作業療法士)
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