◆国土交通省の要請内容
熱中症を防止するため、国土交通省からトラック運送事業者等へ出された要請内容は、次のとおりです。
1.始業点呼時に運転者の健康状態を確実に把握するとともに、運転者に対して、運行中に体調の異変を感じた時に、無理に運行を続けると非常に危険であることを理解させ、運行中に体調の異常を少しでも感じた場合、速やかに営業所に連絡する等の指導を徹底すること。
2.脱帽をはじめとする一層のクールビズの取組を進めるとともに、こまめな水分・塩分補給を指導する等、運転者が乗務しやすい環境を確保すること。
◆熱中症予防対策の実施義務
熱中症とは「高温多湿な環境下において、体内の水分や塩分(ナトリウム等)バランスが崩れる、体温の調整機能が破綻する等して、発症する障害の総称」(厚生労働省通達「労働安全衛生規則の一部を改正する省令の施行等について」)とされています。
昨年の労働安全衛生規則の改正により、暑さ指数(WBGT)が28度以上又は気温が31度以上の場所(必ずしも事業場内外の特定の作業場のみを指すものではなく、出張先で作業を行う場合、労働者が移動して複数の場所で作業を行う場合や、作業場所から作業場所への移動時等も含む)において、継続して1時間以上又は1日当たり4時間を超えて行われることが見込まれる作業に対しては、以下の熱中症予防対策を実施することが義務づけられています。
① 事業者が熱中症による健康障害を防止するために講ずるべき体制整備と関係作業者への周知
② 事業者が熱中症による健康障害を防止するために講ずるべき措置の実施手順の作成と関係作業者への周知
◆7月は熱中症予防対策の重点取組期間
熱中症予防対策について、厚生労働省は7月を重点取組期間とし、以下の事項を実施すべきとしています。
〇暑さ指数の低減効果を再確認し、必要に応じ対策を追加
※ 暑さ指数の低減とは、例えば屋外の高温多湿作業場所において、直射日光並びに周囲の壁面及び地面からの照り返しを遮ることができる簡易な屋根等を設けることなどをいいます。
〇暑さ指数に応じた作業の中断等を徹底
〇水分、塩分を積極的に取らせ、その確認を徹底
〇作業開始前の健康状態の確認を徹底、 巡視頻度を増加
※ 定期的な水分及び塩分の摂取に係る確認を行うとともに、労働者の健康状態を確認し、熱中症を疑わせる兆候が表れた場合において速やかに作業の中断、その他必要な措置を講ずることなどを目的に、高温多湿作業場所での作業中は巡視を頻繁に行うこととしています。
〇熱中症リスクが高まっていることを含め教育を実施
〇体調不良の者に異常を認めたときは、躊躇することなく救急隊を要請
気象庁の長期予想によれば、今夏は高温状態が続くとされており、事業者の皆さまには、早めに熱中症の予防対策を講じることが求められます。

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記事の作成・編集:MS&ADインターリスク総研株式会社