最低賃金制度は、国が定める賃金の最低基準であり、すべての使用者が従業員に対して最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない制度です。

「2025年最低賃金」について

10月以降の 「地域別最低賃金」 が決まりました。
2025年度(令和7年度)の地域別最低賃金の全国平均は 1,112円で、前年度から過去最高の66円引き上げとなりました。

引き上げ時期は10月1日から2026年3月31日までに順次発効予定です。
都道府県によって引上げ時期が違いますのでご注意ください。

最低賃金の注意点

1.最低賃金は必ず1時間あたりの賃金で計算します。

賃金形態  計算方法 
月給制   月給額 ÷ 1か月の平均所定労働時間
日給制   日給額 ÷ 1日の平均所定労働時間
時給制 支払時給額
歩合制   歩合給 ÷ 1か月の総労働時間

2.最低賃金に含める賃金・除外する賃金

<含める賃金>
毎月支払われる基本給
毎月支払われる諸手当(役職手当、資格手当、住宅手当など)
<除外する賃金>
臨時に支払われる賃金(慶弔手当など)
1か月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
残業手当、休日手当、深夜手当
精皆勤手当、通勤手当、家族手当
(ただし一律支給の場合は含める)

3.最低賃金に違反した場合

 労働者への未払い賃金に加えて、
 使用者に50万円以下の罰金が科されることがあります。

※ 最低賃金の詳細については、厚労省ホームページを参照、または都道府県労働局までお問い合わせ ください。

次回も、直近の法改正等を詳しく解説していきます!


執筆者情報

記事の作成・編集:社会保険労務士法人アスミル

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