生まれたての赤ちゃん・・かわいいですよね。
寝て、泣いて、飲んで、おむつ汚して、泣いて、また寝て、 また泣いて・・そんな「泣く」以外に伝える手段を持たずに生まれてきた赤ちゃんの訴えをくみ取ろうと、みんな必死に考えます。言葉を持たない赤ちゃんとのコミュニケーションは「どうしたらいいの!?」とぐったりすることもしばしば。
そんな愛おしくも難解な「赤ちゃんとのコミュニケーション」の時間を楽しみながら充実させるコツをご紹介します♪

赤ちゃんは「わからない」のではなく「知らない」だけ!

赤ちゃんにとっては、お腹からすべての体験が初めてで「未知」のもの。
それが何なのか、どういうことなのか、どうしたらよいのか、、、そんなことまだよく知りません。でも「見る力」「聞く力」「動く力」「感じる力」など、さまざまな能力を携えて生まれてきています。
持って生まれたそれぞれの力を育て、組み合わせながら、赤ちゃんは「伝える力」「知る力」を育み、そのやりとりの中で、自然と「コミュニケーション」の楽しさを学んでいきます。

「見る」を教える。

①赤ちゃんの視界(視線の向き)に入って、目と目を合わせて声をかけたり、にっこりしたりしてみましょう。
(動くものやはっきりした色の方が捉えやすいです。)

②何かを見せたり、声を出したときに、そちらに目を向けようとしていたら「“見よう”と頑張っている」ことをたくさん
誉めてあげましょう。
見えて(見ようとして)いるときの赤ちゃんの様子
―視線を動かしてきょろきょろする
―視線を止めてじっと見つめる
―見たい方向に視線や身体(手や顔)を
向けようとする 等

「話す」を教える。

①赤ちゃんに顔(口元)が見える位置からたくさん話しかけたり、いろんな表情を見せてあげましょう。

②赤ちゃんがこちらの顔を見ながら口をもごもごさせたり、偶然声を出したりしたときは、「お話しようとしてる」ことを笑顔で誉めてあげましょう。
赤ちゃんにもっと話したくなってもらうために
―赤ちゃんの表情や声を真似て返す
―表情を大きく動かしたり、いろんな声を出して見せて、赤ちゃんの好きな(反応の良い)声色を探す

「聞く」を教える。

①名前を呼んだり、あいさつをしたり、歌ったり・・
たくさん声をかけてみましょう。*独り言でOK

②音が聞こえている様子や音のする方を探すそうとしていたら、赤ちゃんの視界に入り、「ここだよ」「聞こえたね」と誉めながら、音の正体を知らせてあげましょう。
聞こえているときの赤ちゃんの様子
―じっと口元を見つめる
―動きを止める
―音のする方向を探そうとする 等

ことばを覚えたり、やりとりをしたりするための「基礎」となる力を育てるチャンスは、生まれた瞬間からたくさん転がっています。
少しだけ意識してみるだけで、家族の絆が生まれ、大好きな家族の笑顔や声をきっかけに赤ちゃんのコミュニケーションの力はすくすく育まれていきます。

ちょっとした瞬間のちょっとした工夫が未来を支える「力」を育てる

執筆者情報

株式会社東京リハビリテーションサービス
言語聴覚士 堀川 由樹子

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