2022年7月21日に「2021年の交通事故統計分析結果【確定版(車籍別)死亡・重傷編】」 (公益社団法人全日本トラック協会) が公表されました。死亡・重傷事故の分析結果をみると、死亡事故のみの分析結果とは異なる特徴がみられる事項もあります。そこで今回は、死亡事故のみと異なる特徴を中心に死亡・重傷事故の分析結果の内容をご紹介します。

死亡・重傷事故の主な特徴

○2021年に発生した事業用トラックの死亡・重傷事故は、1,065件で前年(991件)より、74件増加しました。死亡事故については、200件で前年(207件)より減少しましたが、死亡・重傷事故は増加しています。
※重傷事故とは、交通事故によって負傷し、30日以上の治療を要する場合をいいます。

○車両区分別でみると、「大型」が533件(50.0%)、「中型」(準中型を含む。以下同じ。)が485件(45.5%9、「普通」が47件(4.4%)となっています(図1)。傾向としては、死亡事故と大きな違いはみられません。

○事故類型別でみると、 「車両相互」が756件(72.6%)、「人対車両」235件(22.6%)、「車両単独」50件(4.8%)となっています。死亡事故では、「車両相互」が103件(51.5%)、「人対車両」72件(36.0%)ですから、死亡・重傷事故では、「車両相互」の占める割合がかなり大きくなっていることがわかります。

○「車両相互」の内容をみると、「追突」が191件、(「進行 中」63件、「駐・停車中」128件)(25.3%)、 「出会い頭衝突」138件(18.3%) 「左折時衝突」117件(15.5%)、「右折時衝突」105件(13.9%)となっています。死亡事故と比べると、死亡・重傷事故では、 「出会い頭衝突」 の占める割合が大きくなっています。

○交差点での死亡・重傷事故(追突を除く)をみると、対歩行者は129件(12.1%)、対自転車は151件(14.2%)で、それ以外の対四輪車・二輪車は175件(16.4%)で、合計すると交差点での死亡・重傷事故は全体の4割を占め、追突事故191件(17.9 %)の2倍を超えています。

○時間帯別でみると、午前10~12時をピークとし、深夜や早朝に向かうほど減少していく特徴がみられます。一方、死亡事故では、6~8時がピークとなっていますが、早朝や深夜も多く発生しており、特徴に違いがみられます(図2)。トラックの重大事故というと、深夜や早朝に多いというイメージをもたれることがありますが、重傷事故も含めてみると、真昼前後が最も多くなっています。(図2)

(出典: 「2021年の交通事故統計分析結果【確定版(車籍別)死亡・重傷編】」)

トラックの重大事故というと、深夜や早朝に多いというイメージをもたれることがありますが、重傷事故も含めてみると、真昼前後が最も多くなっています。

◆交通事故防止へのさらなる取組で「安全プラン2025」の目標達成を目指す
トラック事業における総合安全プラン2025」では、2025年までに死者数と重傷者数の合計を970人以下とすることが掲げられています。2021年においては、死者数206人、重傷者数933人、合わせて1,139人であり、目標達成には至っておりません。 事業者の皆様には、より早い目標達成に向けて、今後更なる交通事故防止への取組の強化が望まれます。

執筆者情報

記事の作成・編集:MS&ADインターリスク総研株式会社

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