東京

この度、UNPELGALLERY(アンペルギャラリー)において「伝えるー災害の記憶あいおいニッセイ同和損保所蔵災害資料」(東京展)を開催します。
本所蔵資料は、あいおいニッセイ同和損害保険の前身の一つである同和火災海上保険の初代社長廣瀬鉞太郎が、
関東大地震をきっかけに自ら収集し、その後会社に寄贈したもので、18世紀から20世紀初頭にかけて我が国で発生した災害にまつわる約1400点の資料です。

東京展では、サブタイトル「お江戸の厄災<地震・雷・火事・疫病>」を付して、
東京周辺の災害と現在のコロナ禍とも重なる疫病に言及されている資料約40点をご覧いただきます。
その時代の地震、台風、落雷等の自然災害に加え、大火や疫病等、当時の人々の生活と生命を脅かした災害の生々しい記録と共に、前向きに復興に取り組む人々の様子を記している資料群となっています。

私たちはどのように災害と向き合ってきたのか?
苦境にあるとき人間の心がどの様な方向に向かうのか?

今回の展示が、災害に備えることの重要性を見つめ直すひとつのきっかけとなれば幸いです。

展示資料より

錦絵《鯰筆を震》安政2年(1855)「鯰のひと震りが生んだ光と影」鯰書を有難がっているのは鯰のひと震りで儲たインフラ整備関係者。
その影で苦しむ被災者が障子越しに映しだされる。
世情の光と影のドラマ。
歌川貞秀《四ツ目ヨリ天神川通り堤上ニテ江戸ノ方ヲ見ル図》安政2年(1855)「震災直後の江戸は、火の海の中」幕末に起きた安政大地震は震災史に残る大規模なものだった。
亀戸天神あたりから震災直後の江戸のようすを描いた木版錦絵だが、さながら報道写真のような正確さ。
錦絵《鯰を押える鹿島大明神》安政2年(1855)か「頼みの綱は明神さま」地震を起こす大鯰を押さえこめるのは鹿島大明神とされていた。
それを頼みと群がるのは大工に左官ばかりではない。

親を亡くした子供たちにも幸運を。
錦絵二枚続《呉服橋外桶町河岸つむじ風之図》安政5年(1858)「今もありえるリアル旋風」このときの大火は、神田から日本橋近辺の町々を焼き尽くした。
呉服橋で起こった巨大旋風が火災に拍車をかけた。

このギャラリーのあった所も被災したから、他人事ではない。

展覧会概要

タイトル/
「伝えるー災害の記憶あいおいニッセイ同和損保所蔵災害資料(東京展)お江戸の厄災<地震・雷・火事・疫病>」

会期/
2021年9月1日(水)~9月26日(日)
(月曜定休)

入場無料

Open/11:00~19:00*

*新型コロナ感染拡大の状況により、開廊日や営業時間を変更する可能性があります。
ご来廊の前には必ずギャラリーのHP/https://unpel.gallery及びTwitter/https://twitter.com/unpel_gallery/をご確認ください。

会場/UNPELGALLERY
東京都中央区日本橋3-1-6あいおいニッセイ同和損保八重洲ビル1F

主催

UNPELGALLERY

特別協力/京都文化博物館(災害資料寄託先)
企画協力/NHKサービスセンター
後援/中央区、中央区観光協会
資料提供/あいおいニッセイ同和損害保険株式会社

巡回先等

第1会場

2021年3月20日(土)~5月16日(日)京都文化博物館(主催:京都府、京都文化博物館、NHK京都放送局)

第2会場

本会場

第3会場

2022年3月11日(金)~5月9日(月)山梨県立博物館以降、福島、新潟、石川展を巡回予定